【泣ける短編小説】恥ずかしがり屋だったのに・・・

たみきち
たみきち

今回は、当時40代だったペンネームくまさんから頂いたエピソードです。

息子が小学校に入学した日のことです。

その日は朝から忙しくて、息子の準備を手伝ったり、写真を撮ったり、式場まで送ったりしました。
息子は制服に身を包み、ランドセルを背負っていました。

小さな体で背負うランドセルは、とても大きく見えました。

体に不釣り合いな大きすぎる物を背負ってやっていけるのかと心配になりつつも、こうやって人生を歩んでいくんだなって感慨深いものがありました。

私は息子の赤ん坊からの成長を感じながら、そして、今後の成長を願いながら、嬉しくもあり、寂しくもある複雑な気持ちになりました。
息子は緊張している様子でしたが、元気に挨拶をしてくれました。

「行ってきます」

そう言って、私の手を離れました。
私は「行ってらっしゃい」と言いながら、涙ぐみました。

式場では、校長先生の話や歌の披露などがありましたが、私は息子の姿を探していました。
やっと見つけたときには、

息子は隣の席の女の子ととても仲良く話していました。
その光景を見て、私は驚きました。

息子は恥ずかしがり屋で、女の子と話すことがかなり苦手だったのです。

そんな息子が新しい環境で友達を作ろうと息子なりに一生懸命にしているんだと思いました。
息子はこれから徐々に私の手を離れていき、自分の世界を少しずつ広げていくんだと思いました。
それまで一緒に過ごした日々や、息子の成長がどんどん頭に浮かびました。

産まれた時のこと、初めてパパと呼んでくれた時のこと、思い切り笑ったこと、ケガをした時のこと、キツく怒ってしまった時のこと、とどまることなく鮮明に思い出しました。

そして、涙がこぼれ始めました。

式が終わって、息子に会えるのがとても待ち遠しかったです。
息子は女の子と一緒にやってきて、「これから一緒に遊ぶんだ」と生き生きとした表情で言いました。
女の子は「よろしくお願いします。」と言って、笑顔で挨拶しました。
私はピカピカした輝かしい二人に微笑みながら、「楽しんできてね。」と言いました。

息子は「ありがとう」と言って、走って行きました。
私はそんな息子の姿にまた感動し、これからも全力で応援し続けると心に決めました。

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